お彼岸 〜 過去・現在・未来に思いを馳せる。

春と秋。私たち日本人は、亡くなった先祖たちを思い起こします。

 

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春分・秋分を「中日」とし、前後3日間合計7日間が「お彼岸」とされています。お盆とはことなり、これは全国共通です。
「暑さ寒さも彼岸まで」。それは、猛り狂ったような夏の暑さが力を落とし、頰を刺すような冷たい風がゆるむころ。季節の変わり目にあって、やわらかな樹々の緑や、どこからともなくただよってくるクチナシや沈丁花の香り、咲く花の移ろいもまた楽しい季節です。

 

春分の日と秋分の日、太陽は真東から昇り真西に沈みます。西方に「極楽浄土」があると考えていた昔の人は、真西に沈む太陽をみて遠い世界に旅だった故人に思いを重ねたのでしょう。それを形にするかのように、時節に咲く花にちなんで呼んだ、ぼた餅(春の牡丹)とおはぎ(秋の萩)を、先祖への供養として仏壇に供えるようになったのが、この風習のはじまりと考えられています。

 

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「彼岸」という言葉はインドの古代語サンスクリット後に由来し仏教の考え方を起源としますが、仏教の教えと先祖供養が結びついたこの習わしは、仏教が信仰されている国にあって例はなく日本独特のものです。

 

核家族化が進む現代。それぞれが忙しく暮らすなかで、親族や家族がそろってご先祖の供養をする機会は年々減ってきているかもしれません。古来日本人が大切にしてきた「心」は、時代とともに風化してしまうのでしょうか。

 

いいえ。外を歩くのが気持ちいい季節です。家族がそろわなくても、ひとり暮らしでも、連休中なのに仕事が忙しくたって、お供えするお花やお菓子を買いにでかけてみませんか。仏花でなくたって店先でピンときた花を、デパ地下には決めきれないほどの和菓子がずらり。テーブルに飾り、ゆっくりとお茶をいれてお菓子をいただきましょう。そして考えるのは、脈々と受け継がれてきた命、自分の存在、そしてこれから先の未来のこと。ご先祖もきっと喜んでくださるはずです。

 

(参考)「鳩居堂の日本のしきたり豆知識」

 

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